京都シルバーバーチ読書会

学習のポイントと参加者の感想



<2020年1月17日(日)>


スピリチュアリズムの思想体系Ⅱ 「摂理観~人間の霊的成長に関わる摂理~」


 今月の読書会では、人間の霊的成長に関する様々な摂理について復習しました。


 人間の霊的成長に関わる摂理は、まず「①永遠の霊的成長の摂理」という大枠の摂理があり、その大枠の摂理の中には、②霊優位(霊主肉従)の法則 ③利他性の法則 ④自由意思の法則 ⑤因果(カルマ)の法則 ⑥償い(カルマ清算)の法則 ⑦自己責任の法則 ⑧代価の法則(自己犠牲の法則) ⑨両極性(対照)の法則という9つの摂理が人間の霊的成長に関わっています。そして、その関係性について図を用いて学習しました。


 私たち人間にとって、霊的成長は存在目的です。そのため、霊的成長は達成困難なものの中で最も困難なものですとシルバーバーチは語っています。簡単に達成できるならそれは価値のあるものではない、困難であるからこそ価値があるのだと言っています。霊的成長が人間の存在目的そのものであるということは、それがすべてのものごとの中で最も価値あるものということです。ですから、困難であって当然です。霊的成長という最高の宝を手にするには、それなりの努力をしなければならないということです。


 霊主肉従の努力、利他愛の実践、という二つの大きな実践は肉体を持つ地上人にとっては大変な困難を伴います。それに加えて、大小さまざまなカルマを常に作り続け、過去の人生から引き継いだカルマを持つ人もいます。そうしたカルマをリセットするためには、カルマの法則を理解し、自己責任の法則によって生じる苦しみを自ら引き受ける覚悟が必要となります。様々な摂理が複雑に絡み合って結果が生じています。自分の霊的成長にとって必要なことしか生じない、自分の未熟さを克服するために生きている、ということを理解すれば、苦しみさえも喜びとして受け止めることができるようになります。その時は苦しくとも、霊的視野を持つことによって必ず気持ちを切り替えることができます。そのためには、イエスを始めとする高級霊団から地上にもたらされた霊的真理を正しく理解することが必要不可欠です。


 ここで必要な視野は、何のために霊的成長をするのかということです。霊的成長をするのは自分のためでしょうか。もちろん、結果的にはすべてが自分のためになります。しかし自分の霊的成長のためだけを考えていると、困難の連続の中で努力をし続けていくことは難しくなってきます。霊的成長をするということは、神の属性である、利他性をより純粋な状態で発揮できるようになるということです。霊的成長するに従い、利他性をより多く発揮できるようになっていきます。そうすると、霊界にいるより成長した高級霊にとっては、自分たちと志を同じくする人間が地上にいることになります。地上人に対しては地上人の方がより接触しやすく、自分たちの手足となって働いてくれる地上人の出現を今か今かと待ち望んでいるのです。そうした高級霊たちの使いやすい道具となるためには、霊的成長は欠かせません。一人でも多くの人々が、自分が救われたように一日も早く救われてほしい、そのために時期の来た人に霊的真理を届ける道具となって働きたい、自分の霊的成長が利他愛の実践につながっていくということを自覚することで、日々未熟さゆえに失敗と反省の連続であっても、何度でも失敗を反省して克服していく努力を継続する決して尽きない原動力となっていきます。


 1人でも多くの人が一日も早く救われるよう、日々努力を積み重ね、霊的真理を正しく理解し、正しく実践し、少しでも霊界の方々の想いをわが想いとし、より使いやすい道具となっていけるように努力を継続してまいりましょう。