京都シルバーバーチ読書会

学習のポイントと参加者の感想



<2021年3月21日(日)>


スピリチュアリズム思想体系Ⅱ 「神観② 祈りの実習」


 3月の読書会では、先月に引き続き、スピリチュアリズムの思想Ⅱの神観を学習しました。まずは、先月学習した、シルバーバーチの5つの神観の図を各自で描いてもらい、ポイントを自分で書けるようにという宿題を出していたので、皆さんに描いていただきました。図とポイントを合わせて覚えることで、神観について人に話すときに、どちらかを忘れてもどちらかを思い出せば説明できるようになります。また、図を覚えておくと、長い説明をすべて丸覚えすることなく、図とポイントを押さえておくことでより簡潔に本質を突いた説明ができるということです。何度も練習することで少しずつ説明もすらすらとできるようになりますので、今後も折に触れて練習を取り入れていきたいと思います。


 神観の二回目の学習では、シルバーバーチの解き明かしてくれた5つの神観を踏まえて、正しい祈りの実習をしました。それぞれに祈りを考えてきていただいて、終わりの祈りを皆さんの祈りで締めくくりました。シルバーバーチが正しい神観を解き明かしてくださったおかげで、私たち地上人は正しい神観に基づく正しい信仰を持つことができるようになりました。


 そして、その信仰を強力にサポートしてくれるのが祈りです。信仰には祈りがつきものですが、地上のすべての宗教が霊的無知故に、神について正しい知識を持ちません。そのせいで祈りもまた無意味で的外れな祈りしかできない、言い換えれば摂理に適わない間違った祈りです。自分と自分の家族、身近な人の無病息災を願ったり、良縁を願ったり、といった願い事は祈りとは言えない、利己的な祈りは何の効力もなく何の結果も生み出さないため、時間と言葉と精神的エネルギーの無駄ですとシルバーバーチは言っています。正しい神観を理解することで、摂理に沿った祈りとは、利他的な祈りであることが自ずと理解できるようになります。


①創造主としての神

 神は万物を創造された創造主です。そして、すべての人間が神から一人一人愛を込めて創造されました。人間は神から分霊を授かっているため、神とは別の個性を持つことができるようになり、永遠に霊的成長の歩みをして神に近づいていきます。


②遍在する神(大霊としての神)

 神は創造主であるがゆえに、万物を包摂しています。そして、人間の本体は神の分霊ですから、人間の内にも外にも神が存在し、神なくしては何物も存在することができません。


③愛の始原としての神

 神が創造主であるということは、すべての人類は神を共通の親とする霊的兄弟姉妹ということです。だからこそ、霊的成長をして高級霊になればなるほど内部の神性をより多く発揮できるようになり、より純粋な利他愛を多く発揮する為、イエスを始めとする高級霊たちは同胞が苦しみ、霊的成長を阻害されている様子を見て悲しみに耐えないのです。それゆえに、スピリチュアリズム運動を始めました。このように、神の愛があればこそ、人間にも同じ愛が与えられ、同胞に奉仕したいと願うようになるのです。

④摂理としての神

 そして神は完璧な摂理を通してすべてを完全平等、完全公平に支配しているため、摂理から外れた祈りは決してかなえられることはありません。摂理は絶対なので、地上的な視野でみたときには一見理不尽に思えることも、過去世を含めたカルマの摂理について理解すれば、地上人生で生じている苦しみを甘受することもでき、付随して祈りの内容も、苦しみから逃れるのではなく苦しみを乗り越える力が欲しいという祈りに自ずと変化するはずです。

⑤究極理想としての神

 私たち人間にとって、神から与えられた完全な分霊を、永遠の時をかけてより多く純粋に発揮していくことが宿命です。それこそが神から命を与えられた目的です。私たちは神に向かって永遠に霊的成長の歩みをするようにと、神が一人一人愛を込めて想像してくださった、神の子供です。


 このように、神の5つのポイントを押さえると、霊的視野で正しい祈りをすることができるようになります。私たちが手にしている霊的真理は、およそ76億人の地上人だけでなく、肉体を脱ぎ捨て、既に地上を去った霊でさえ知らない者が無数にいます。そうした中で私たちは肉体を持ちながら真っ先に霊的真理に導かれた本当に幸せな人間です。とても言葉では表現できないこの恩恵に報いるだけの努力を強い決意を持って成していきたい、手にした真理を全身全霊で実践し、人々の模範となりたいと心より願います。もっともっと霊界の方々の想いに応えて、道具として役立てていただくため、更なる真理の学習と実践に努めてまいりましょう!



参加者の感想

 本日は、シルバーバーチの5つの神のポイントについての図を、自分でも説明ができるように描く練習をしました。人間は神によって創造され、また無形で偏在している、ミニチュアの神が神に向かって理想として近づいていくことは、多少なりとも理解できていました。しかし、今回の学習では、初めて神観を学習したので、地上では人間だけが霊を持ち、永遠に成長していく存在で、神は一人ひとりに幸せになって欲しいと愛を込めて人間を造られたことや、すべてのものが幸せに、善きようになってほしいという神の愛から摂理が造られたこと、私たち人間、宇宙、霊界、そこに存在するすべては本当に神に愛されているのだということが実感できました。親である神に対して、これからもっと深く摂理に沿ったお祈りやお話かけができるようになると思います。また、シルバーバーバーチがどのような思いをもって神にお祈りをしていたのか、より深く理解できるようになっていくと思います。

 今日は祈りについて学びました。祈りについての色々な注意点を聞き、シルバーバーチの出会うまでの自分の祈りは間違った祈りをしていたと思います。やはり、祈りというよりは神への願い事がほとんどでした。霊的真理が自分の中にある程度しみ込むまでは、まちがった祈りをしてしまうと感じ、しばらくは祈りを控えていました。今では、霊的成長を願う祈りや利他愛に関する祈りなら正しい祈りであることがわかっていますので、そうした祈りしかしなくなりました。ただ、気持ちの伴わない祈りは意味がないとのことなので、祈る気持ちになれない時は無理に祈ってはいません。シルバーバーチが、「祈りとは本来、やむにやまれず発する魂の叫びです」というように、私もその通りだと感じます。自分の中からやむにやまれず湧き上がってくる魂の叫びや思いがあり、そうした時、紙の分霊が与えられているからだと感じます。

 神観を学びました。神観を5つの定義で示して、それを最初に図にして書くことで頭の中で整理でき、説明もできるので、説明をする側もとてもやりやすいです。祈りに関しては、自分の想いを言葉や文章にするのがすごく苦手なので、色々な方の祈りを参考にして、いいところはまねをして、自分の物にしていきたいです。正しい神観を知ったからには、それを人に伝えていけるように、日々実践し、後から来る人々のために努力したいと思い、本日の学習は力が湧いてきました。

 神観を学習すると同時に、神への祈りを学習しました。難しく考えがちな祈りも、たとえ短くとも真摯な思いで臨むことが一番神と霊的に交わる行為となり、遍在する神を身近に感じることができるようになるのだと感じ、祈りの重要さを更に深く理解できました。摂理の働きにより、私たちはスピリチュアリズムの道具として真理に出会い、読書会で理解を深め、働く意欲を高め合う同志と交わっていることにとても感謝しました。未熟ではありますが、そうした恩恵を与えられる資格を得る原因があったということですから、この先ももっと努力するという原因を作っていけば、より霊界の道具としてスピリチュアリズム普及のために働くことができるという結果がついてくるということを感じました。今日の学習は、神に対する正しい認識を深めることで、分霊とする神性をより刺激し、鼓舞するものとなり、幸福感に満たされています。ありがとうございました。