京都シルバーバーチ読書会

学習のポイントと参加者の感想



<2021年7月18日(日)>


「救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像③ ビデオ学習」


 7月の京都シルバーバーチ読書会では、救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像と、宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像、二つの全体像について学習しました。どちらもスピリチュアリズムを別の観点からまとめたものですから、当然共通する部分があり、その共通点について学びました。

<共通する4つのポイント>

① 地上世界の実態 = 霊的無知

・救済の観点から見た時、地上世界は霊的無知で覆われてしまっている

 ⇒ この人間の霊的無知から物質中心主義と利己主義に支配され、地上は様々な悲劇に覆われてしまった

・ 地上の悲劇の一つに、宗教の間違った教義による霊的牢獄化

 ⇒ 6つの悲劇の一つ

    (1.戦争・紛争 2.貧困・飢餓 3.間違った宗教教義による霊的牢獄化 4.精神の堕落・退廃 5.動物虐待・環境破壊 6.霊界下層の地獄化)

 ⇒ 地上の宗教は霊的無知から人々の魂を霊的牢獄に閉じ込めてきた

 ⇒ 地上人生のみならず、霊界へ戻ってからも尚、人々の魂を霊的牢獄に閉じ込め、霊的成長を妨げてきた

・悲劇で覆われ、地獄のような世界になってしまった根本原因は霊的無知にあった

② スピリチュアリズムの大改革の武器 = 霊的真理

・地上に霊的真理をもたらすことで、霊的無知を霊的知にして、地上の悲劇を一掃し、地上天国を招来する大計画

・霊的真理を地上に降ろすことによって地上に正しい宗教を確立していくというのが、スピリチュアリズムの宗教革命

③ スピリチュアリズムの最終目的 = 大霊を共通の親とする「霊的同胞世界の確立」

・霊的真理の実践によって一人ひとりが霊的成長し、真の救いがもたらされ、そうした人が増えるに従って霊的同胞世界ができあがっていく

・宗教という観点から見ると、霊界と同じように、神を共通の親とする一大家族を作り、互いに愛し合い、利他愛で結ばれた世界を確立すること

④ 人間にとって一番大切なこと = 霊的成長

 ⇒ 霊的成長至上主義


 すべての人間は、霊的成長をすることを目的として創造されていることが基本的な事実です。ですから、その目的のためにすべてが営まれる世界こそが真に目指すべき世界ということになります。今、スピリチュアリズムという名前で呼ばれているこの霊的啓蒙運動がイエスを中心とした高級霊たちによって推進されているのも、すべて霊的成長という真の目的を成就する為と言えます。


 ところが、実際には地上人の大半は、霊的成長を目指すどころか、自分が霊であることや、霊界があること、神について、なぜ生きるのか、そうした人間として知っていて当然ともいえる基本的なことを何一つ知らずに地上人生を通り過ぎているのが現状です。もちろん、まったく成長しないわけではありませんが、霊的真理さえ知っていればもっと効率的に霊的成長ができるのに、知らないために大きく遠回りしてしまっていると言わざるを得ません。更に悪いことには、地上人はあまりにも霊的事実を知らないために、勝手に神を想像し、それがあたかも真実であるかのように洗脳する宗教組織まで登場し、多くの人々はそれを信じてしまうことで霊的成長が阻害されてしまっています。そして、肉体を捨てて霊界入りしたにもかかわらず、何世紀もの間、人間にとって一番大切な霊的成長ができずに地縛霊として過ごしている霊があまりにも大勢いる、地上で霊的真理さえ知っていれば、ここまでひどい敗残者にならずに済んだのに、とシルバーバーチは語っています。


 人々は宗教に何を求めているのでしょうか。死別の悲しみからの救い、死の恐怖からの救い、生きる目的がわからない苦悩からの救い、様々な苦しみからの救い、様々な理由から宗教を信じるようになりますが、基本的には今の苦しみからの救いを求めているのではないでしょうか。しかし、肝心の宗教自体が霊的無知に陥っているため、真の救いとは一体どのようなものかわからずにいます。そういう組織に属したとしても、救いがもたらされるはずはないというのは誰にでもわかることではないでしょうか。


 スピリチュアリズムは、そうした霊的無知の地上に霊的真理をもたらすことで、霊的成長こそが真の救いであり、そのためには霊的真理の実践が必要であることを明確に示し、地上人が霊的成長という真の幸福を得るために実践することができるようにとのイエスの願いから始まりました。これまでは、こうした事実を誰も知ることができなかったため、地上は進化の遅れた下から2番目の世界でしたが、既に地上に霊的真理は降ろされ、今現在も霊界から多大なる霊力が注ぎ込まれ、人類救済の道は示されています。あとは時期の来た人が導かれ、実践し、霊的成長という真の救いを手にする人が、一人また一人と増え、多数を占めるようになると、社会そのものが変化するようになっていきます。地上天国は必ず成就しますが、イエスを始めとする高級霊の力を借りて、人類はその大きな一歩を踏み出しました。先に導かれ、救われた私たちは、地上の一人の実践者として、後に続く人々の良き模範となれるように最善を尽くすことが課せられた大きな使命だと思います。そうした歩みが、霊界の高級霊の道具として使っていただけるようになる最高の道だと確信しています。肉体を持った地上人生は厳しいものではありますが、失敗しても理想に向けて何度でもチャレンジし続け、ともに学びを深め、実践の努力を重ねてまいりましょう。



参加者の感想

 「私たちは、毎日の生活の中で霊的真理を知った者として、真の実践の手本を見せていくのです」この言葉には心を打たれました。まだまだ物質第一主義の社会であり、その社会の中で日々の生活をしていかねばなりませんが、何度失敗しても霊主肉従の努力の歩みを止めない生き方をしたいと思います。

 「救済」と「宗教」というふたつの観点から、この世界がこれからどのように変化していくのかを学び、私たちはその一助となることができる立場にあるということがわかりました。世の中には、まだまだ利己主義、物質中心主義による悲劇が蔓延しています。そして、悲しい想いをしている人がいるので、一刻も早く世の中が変わればと思います。霊的成長は急には進まず、やっと霊主肉従は以前より保てるような気になっていますが、今日の学習で、もっと日常生活で意識して霊主肉従と利他愛の実践とは何か、常に考えていきたいと感じました。地球人類救済の一助を目指していきたいです。

 スピリチュアリズムの最終目的である、霊的同胞世界の確立のためには、霊的真理が少しずつ地上に広まり、真理を手にした人が実践していくことで達成していきますが、私自身も含め、一人一人霊的成長度に応じて理解度が違います。しかし、高級霊の手足となって働くことができるのは、真理を知ったスピリチュアリストだけなので、日々の努力を重ねて自信をもって時期の来た人に伝えていけるようになりたいと思います。

 救済と宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像も何度も学んでいますが、ざっくりと理解はできているものの、人に説明できるほどではないので、今回もとても勉強になりました。霊界人はいつも私たちのことを思い、後ろで働きかけてくださっていることを改めて感じました。霊主肉従の努力ができているかわかりませんが、常に迷ったときには真理に照らして判断するように心がけています。後で振り返ったとき、霊界の人たちのお陰だと思うこともあります。私たちは本当に一人で生きているわけではないと改めて感じました。

 二つの観点からみたスピリチュアリズムの全体像を復習もかねて学習しました。スピリチュアリズムの大枠から霊界主導の霊的真理による地上への働きかけは、学習を重ねることでより鮮明に、より立体的に理解できるようになってきたと思います。地上においてはまだまだ希少な道具だと思いますが、イエスを中心とした高級霊団の勢いは、その道具が精度を上げることで生前に決意したであろう働きを遂行することができるのだと思います。今は顕在意識に上がってこない強い思いを、日常生活の中で霊的意識を高めることで鼓舞するというくり返しを続けていきたいと思います。「決して下を向いてはいけません」というシルバーバーチの言葉に、永遠の霊的成長の道は、すべての人間の宿命ですから、霊的成長至上主義の歩みをできることを幸福と感じていきたいと思います。